2018年を迎えて


皆様
明けましておめでとうございます。旧年中は、皆様から多くのご支援を頂戴することが出来ました。御礼申し上げます。お陰様で、全員が新年においてもさらに前進することが出来ます。


私は、当事務所の創設パートナーでありながら、事務所経営なるものが得意ではなく、良い表現をさせて頂ければ、職人的に事務所業務をこなすことに腐心をしてきましたので、このような機会にご挨拶をすることがありませんでした。
それでは2018年が、これまでとは異なる方向を取るのかと言われますと、決してそうではないのですが、そろそろ礼を失するのではないかという反省もあり、不肖、ご挨拶の任を引き受けることとした次第であります。


企業を取り巻く状況は、門外漢である私共にとっても、米国のTax Haven入りに等しい現象、EUの分解、中国の躍進など、事業の拠点の選択の方針を左右しかねないところに到ったように思われます。また、AI、通信、電磁の世界の驚異的な発展、拡大は、事業の中枢の所在と責任の所在を一層に不明確にして行くように思われます。司法の分野においても、これまでの秘密性、不透明性、非効率がそのままに放置されてはならないところに到っているのでしょう。事業に責任を持つべき当の人間である人々の思想も、その70年間保たれたかのような安定期から、理想と経済的現実、自己抑制と闘争による淘汰、調和と抗争、優しさと強圧、Civil Rightsと分離主義、広くは法と経済とが、それぞれバランスを失って渦を巻く不安定の時期を迎えつつあります。


私達は、このような容易ならざる環境で活躍される事業の皆様や、また、個人である皆様それぞれの、大事な意思決定に係わる役割、あるいは、その財産、人格を、憲法、法律、普遍的な人間原則の観点から防御、推進する現場での実務に携わる使命を受けているのだろうと考えます。その意味で、その使命を果たすことは、あるいは一層に重い責任と苛烈さを増すのかも知れません。


2018年、さらにはその後において、私達が本当にこれを担い得るのかは、何をするのかなどは、かけ声とは別に冷静に自らの立ち位置を測定して、学習のうえ、厳しく誘導することが必要であろうと考えます。微力ではありますが、皆様からのご期待、信頼に応えることが出来るように、全員で努力を重ねてまいりたいと思います。


当事務所の各所属弁護士の経歴、得意分野、進みたい分野、実績などは、支障のない範囲で、当事務所のこのホームページに掲載させて頂いているとおりでありますので、改めての紹介は省略致しますが、当事務所において、何か皆様とご一緒に活動出来ることがあると思われるときには、遠慮なくお問い合わせ頂き、幸いにその機会を得ることができれば、誠に有り難く存じます。


2018年の皆様のご発展、ご健康をお祈りして、挨拶と致します。



2018年(平成30年)1月16日
さくら共同法律事務所
代表弁護士 竹内 康二